生 駒 山

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642m、大阪府・奈良県  2012/12/1(土)

今日は比叡山(京都)に登るぞと決め準備していた。ところが天気予報で京都方面の雲行きが怪しい。そこで近場の生駒山に方針転換。登り口だけ確認し、近鉄電車に乗る。電車内でガイド本を読み、コース内容を確認。
元山上口駅から登り、生駒山遊園地まで行く。そこから暗峠に戻り枚岡へ降りていくコース。


”馬鹿な息子と叱ってくれる、ワイのオヤジは生駒山・・・”と唄われ親しまれる。サァ、親爺に会いに行くか・・・

 

1: 元山上口から山へ入る

近鉄奈良線の生駒で生駒線に乗り換る。乗り換えてすぐ、車窓を見ると紅葉一色に染まった生駒山が目の前に見えるではないか。ところが電車はだんだんと離れていく。オイオイ、どうなってるんだ!。かなり離れた元山上口駅まで連れて行かれた。
持っているガイド本二冊とも元山上口駅が出発地点になってるんです。8時50分出発。

ひっそりとした駅前。コンビニなど在るはずない。愛宕山でミスったので昼飯の準備しとかなくっちゃ。

★ 踏切り 

駅の北側に踏切がある。様子からすると此処から入って行くようだ。踏み切り手前の雑貨屋に入り、念のため確認する。ついでにパン二個買っといた。

★ 住宅地 

両側には”**ポリス”と名の付いた新興住宅が続く。行けども行けども続く。この道でいいのか心配になってきた。朝9時なのに人を見かけないので尋ねようもない。

オーイ、誰か居らんのかと叫びたくなる。

   

★ 案内標識 

道標を見つけた。千光寺とある。これがとりあえずの目標なんだ。住宅街を横に入り進む。

★ 山入り 

住宅街を抜けると、目の前に生駒山が現われた。あの電波塔がそうだ。

★ コンクリ道 

コンクリの車道が続く。平坦な道で、ウォーキングシューズなので歩きやすい。

   

★ 山風景 

こんな舗装路がズーッと続く。おれは山登りに来たんだ、栗拾いに来たんじゃないゾ!。
山は生駒駅のすぐ後ろあったのに・・・。
しかし遠くに眺める紅葉の山並みが美しいナァ。心が和む。

2: 紅葉の里

★ 紅葉の里

谷間には、こうした美しい紅葉の景色が随所にある。登山じゃなくて散策しているようだ。誰もいない。俺ひとり紅葉に染まった花道を進んでいく。でも本舞台はまだまだ遠そう。

★ 石仏入口

「石仏」の標識がある。降りてみることに。

★ 石仏

確かにあるが、何の石仏かよく分らない。それより周辺の紅葉の美しいこと・・・。

★ 行場へ

分かれ道。二百m先の千光寺か、ガイド本の薦める行場の方向か悩む。行場は女修験行者の道場として知られるらしい。修験行者の道を選ぶことに。

★ 紅葉の谷

木立が覆いかぶさり薄暗い道を進む。誰もいない、鳥の鳴き声も聞こえない。横の小川がサラサラ音をたてているくらい。若干心細くなってきた。
上を見上げると、写真のような紅葉が。 「千光寺へ→」の立札がある。近くそうなのでチョッとよってみるか。

3: 千光寺

★ 千光寺 

10時、遠回りして千光寺へ来たようだ。
ひっそりとしたお寺。参拝者らしき人も見かけない。境内に入らず登ることに。ところが何処から登ってよいものか分りにくい。案内図もあったが分りにくい。ガイド本とカンを頼りに突き進む。
このコースは案内図・標識も少なく不親切で分りにくい。あまりお薦めのコースではないらしい。そのせいか俺以外に登ってる人っていない。

★ 竹林道 

竹林に入る。道は狭いが平坦だ。
この辺りから雲行きがだんだん怪しくなってきて、いまにも雨が降り出してきそう。

★ 山道 1 

山でなく雑木林の中という雰囲気。小川のせせらぎの音を聴き、色づいた落ち葉を踏みしめながら進んでいく。肌に冷んやりする空気も心地よい。まだこの辺りまでは登山じゃなくて、裏山の散歩という感じだ。

   

★ 山道 2 

と思ったら、やや険しくなってきた。この辺りが前半の難コース(といってもしれてるが・・・)。持参しステックを使うことに。

ガイド本には、不動の滝、鐘掛岩とか平等岩、西ノ覗岩、大黒岩、蛙岩とかの見所が紹介されている。ガイド本が、あえて遠回りのこのコースを薦めるのは、これら見所が多いためだ。ところがチットも見えてこない。それらしき標識さえ出会わない。道が間違っているのか、見落としたのか。そんなはずないのだが・・・。

4: 鳴川峠

★ 鳴川峠 

10時50分、生駒山の分岐点の一つ「鳴川峠」に到着。標高400m。
手前が今登ってきた道、右がこれから進む暗峠・生駒山山頂への道、橋の左が十三峠へ続く。向こう側は何処だろう?(後で分ったのだが、枚岡神社から出ている「神津獄ハイキングコース」かもしれない)。
今まで人に出会わなかったのだが、ここへ来るときゅうに賑わってくる。あちこちのハイキングコースから集まってくるのだろう。中高年のおじさん、おばさんばっかり(そういう私もですが・・・)。

★ 信貴生駒スカイライン 

峠のすぐ側には信貴生駒スカイラインが走っており、頂上の遊園地まで車で簡単に行ける。だから生駒山は登山の山とゆうより、中高年のハイキングコースなんです。
ここまで休憩とってなかったので、ここで一服したいのだが雨が心配なので先へ進むことに。

★ 落葉の道 

次の目標は暗峠。落ち葉の道を進む。時々、上から木の葉が振りかかってくる。散歩気分だ。

この道は「生駒縦走歩道」と呼ぶそうだ。

   

★ 丸太の階段 

こんな丸太の階段もある。結構きつく、今迄で一番しんどかった所。階段を踏み上がるより、階段横の草むらを歩いたほうが楽だ。親切にも、それらしき小道跡が作られ続いている。

★ 落葉 

足元を見ればこんな様子。つい写真を撮ってしまった。

5: 休憩小屋

★ 休憩小屋 

11時10分、休憩小屋が見えてきた。雨が降って来ても大丈夫、ここで一服しょ。風が冷たく、休んでいると寒くなってくる。パンをかじるが、温かいものが食いたい。

★ 広場 

周辺は広場になっている。ここがガイド本にある「府民の森」なんだろうか。それらしき標識はみあたらない。

★ 案内の道標 

案内の標識には「ぼくらの広場」がある。持参している二冊のガイド本には載っていない。「府民の森」が名前変わったんかナ?。それなら「わしらの広場」のほうが。五百mとあるので行ってみることにした。

6: ぼくらの広場

★ 絶景:大阪市内一望 

これはスゴイ。大阪市内が一望できる。今日は曇ってて写真では分りにくいが、梅田周辺の高層ビル群や日本一高い「阿倍野ハルカス」が見える。
晴れた日は絶景だろうナ。淡路島、六甲連山、四国まで眺められるかも。

★ ぼくらの広場 

土曜日だが、天気予報で寒波到来と報じているし、曇り空なので誰もいない。ここでしばらく絶景を眺めていたいのだが、吹きさらしの風が冷たく寒くなってきた。退散。冬場の山は手袋必要だ。

   

★ はるかなる生駒山 

広場から見える生駒山山頂。まだまだ遠い。

★ 暗峠への道 

11時40分、広場の横を降りていく。結構急で硬い舗装路。これを登るのはきつそう。

★ 暗峠だ! 

しばらく降りていくと、スカイラインと暗峠の民家、正面に生駒山が見えてきた。

7: 暗峠(くらがりとうげ)

★ 暗峠(くらがりとうげ) 

暗峠の家並み。標高450m。何故こんな暗い名前をつけたんだろう?。左が「峠の茶店 すえひろ」。

「暗がり」の由来は諸説あるようです。
文字通りこの街道が、樹林がうっそうと生い茂り昼間でも「暗かった」というもの。
もう一つは「鞍借り」「鞍換へ」から訛ったもので、馬の鞍からくるそうです。摂津難波〜河内〜大和奈良を往来する途中、ここで馬の鞍を換え(借りる)たんでしょう。「駒」は馬を意味するので、”なるほどガッテン!”か

★ 峠の茶屋 

昼時なので茶店は混雑している。うどん類、おでん、カレー、ぜんざいなどのメニュー。お腹すいてなかったが、せっかく来たんだから食べていこうと思って入ったが、中は大混雑し店のおばちゃんがてんてこ舞いしている。こりゃダメだ、帰りに寄ろうと諦める。

★ 石標 

写真にもよくでてくる「暗峠」の文字が刻まれた石碑。生駒山へ登るにはここの横道を入っていく。標識などなく分りにくい。茶店で尋ねてヤット分った。

   

★ 生駒山への道 1 

また山道がはじまる。落ち葉を踏みしめながら進む。雨の心配はなさそうで安心した。

★ スカイライン 

また信貴生駒スカイラインと出会う。ライン横の小道を歩く。寒いせいか車も少ない。

★ 生駒山への道 2 

きつい急坂もある。落ち葉に埋もれた小石を踏みつけズルッと滑る。こういう場合ステックが役立つ。

8: 展望台

★ 展望台 

スカイラインの駐車場を兼ねた展望台に着く。ここも大阪市内が一望できる絶景の場所。でも今日は曇っててよく見えない。夜景はすごいだろうナ。

★ 金剛山方面を望む 

こっちは南方向。二上山、金剛山だろうか?。

★ 登り口 

展望台の近くに「生駒山↑」の小さな印がある。ここを登っていくんだろう。
とにかくこの山は案内が不十分。どっちへ行くんだと、よく悩まさせられる。ドライブで来る所なので、歩く人には不親切なようだ。

   

★ 登り道 

山道を登っていく。ここらも少々キツイ。頂上近いぞ、頑張ろう!

★ 電波塔 

電波塔が見えてきた、頂上だ。

9: 生駒山上遊園地

★ 生駒山上遊園地 

12時40分、山頂の生駒山上遊園地にたどり着く。
誰もおらず、ひっそりしている。休園日らしい。案内板を見ると「平成24年12月1日〜3月15日まで休園」とある。今日から休園、ドンピシャのGoodタイミング。 遊具は閉じられているが、遊園地内は自由に徘徊できる。ここも寒いからのんびりもしていられない。

★ ゆるキャラ 

マスコット、ゆるキャラ?ちゃんも冬休みに入れて嬉しそう。

★ ケーブル生駒山上駅 

ここがケーブル生駒山上駅。これに乗ると、あの乗り継ぎ地点だった近鉄生駒駅近くに降りれる。ということは、生駒駅からケーブルでここまで簡単に来れたんだ。
そんじゃ、山歩きにならんじゃ〜ン。

   

★ 各社の電波塔 

NHK、朝日、毎日、よみうり、NTTなどが独自に塔を建てている。こうした電波塔と遊園地が共存している異様な風景が。

10: 帰り路

★ 温かうどん 

登ってきた道を、暗峠へ向かってまた下っていく。帰りは下り坂なので速く、すぐ峠の茶屋に着いた。
茶屋には数人しかいてない。早速、うどんとおでんをいただいた。寒さのなか、ワカメがたっぷり入った温かうどんは美味しかった(ワカメうどん:450円、おでん:80円、水曜日定休)。

★ さようなら暗峠 

1時半、峠のここから枚岡神社めざして降り始める。この道はかって「暗越奈良街道」と呼ばれ、大和(奈良)から河内・難波へ通ずる歴史街道だったらしい。

★ 硬いコンクリ道 

このようなコンクリで硬い坂道がズーッとズーッと続く。車一台通れる道幅。硬いので踏みおろすたびに足にズシッとくる。登山靴でなくて良かった・・・。下山するのにこんな道しかないんだろうか?。後でわったのだが、「ぼくらの広場」近辺まで戻れば、枚岡へ通ずる「神津獄ハイキングコース」というのがあったようだ。

   

★ 大阪市内が見えてきた 

かなり歩くと谷間から大阪市内が一望できるようになってきた。この眺めと、周辺の美しい紅葉の風景が足の痛みを和らげてくれる。

11: 枚岡公園

★ 豊浦橋 

赤色の豊浦橋だ。紅葉が美しい。何人か絵を描いている人もいる。枚岡公園は桜、紅葉で有名らしい。

★ 美しい紅葉 

橋の周辺は紅葉だらけ。下は川が流れ、なんともいえない風情をかもし出している。

★ 枚岡公園 

枚岡公園からは大阪市内が一望できる。こんな所に住んでみたいもんだ。公園内に芭蕉の句があるそうだが、見そびれた。

★ 枚岡神社 

2時半、終着地の河内国一の宮・枚岡神社に着く。神社前が近鉄枚岡駅。さようなら!生駒山。

大阪・浪速区から、総時間<7時間>、27947歩、20.9km、エクササイズ:12.0EX、832kカロリーでした。二日分稼いだかナ・・・(*^。^*)

  2012/12/5 記